共通語としての言語

松原です。
 本日の研究ゼミは,戸田さんと渡邉さんの研究報告でした。次第に,レジュメと報告の内容が充実しつつあります。今後が楽しみです。
 さて,ここしばらくは,国際会議,講演会の紹介が多かったので,英語の話はいやだなあ,と思っている人もいるかも知れません。共通語としての「英語」ということにすぎないのですが,そもそも,なぜ日本語が共通語になっていないのだ!,不公平だ,という声が上がってもおかしくはないですね。たまたま英語圏に生まれれば,母国語が世界共通語ですから,非常に有利なわけです。僕が高校の頃には,英語を勉強するためには,英語圏の文化や宗教も理解しなくては,英語力は向上しないと言われていました。しかし,単に外国人と意思疎通をする道具だと割り切れば,もっとシンプルに考えられるでしょう。そういう考えの中に,Basic EnglishとGlobishというものがあります。Wikipediaで紹介するのは,あまり好ましくないのですが,およそのことはこれで伝わると思います。前者は850語で,後者は1500語だけを使用してすべてを表現しようというのです。例えば,cousinと言う言葉は,the son of the brother of my fatherと言えば通じるはずです。non-nativeのための英語としては,このような割り切り方に好感を持つ人も少なくないだろうと思います。僕自身は,もっとハイレベルをめざしたいと思ってはいますが....。
 僕が大学院の頃,興味本位で教養のロシア語の授業を半年学びましたが,そのロシア語の先生は「日本は,もっと外国に日本語を広める努力をすべきだ!」と強く主張されていたことが印象的でした。

ベーシック英語
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%8B%B1%E8%AA%9E
グロービッシュ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5


 ベルリン市街です。建物のデザインは結構バリエーションがあるのですが,スカイラインがそろっているのが,ヨーロッパの市街の特徴ですね。「景観」の評価において重要なポイントのように思います。