第34回人間-生活環境系シンポジウム

松原です。
 昨日から表記のシンポジウム(新潟大学)に参加してきました。
 人間-生活環境系学会は,「リンク」のページにもありますが,「人間と生活環境に関連する広い分野の知識や技術を有機的に結合し、人間−生活環境系として体系化を図り、健康で快適に活動できる生活環境の実現に努め、人々の生活の質の向上に貢献すること」を目的とした学会です。僕がM1の1977年に開催された,第1回人間-熱環境系シンポジウムに参加して,たくさんの刺激を受け,その後のモーティべーションが著しく高まったことを覚えています。第17回から,人間-生活環境系シンポジウムと範囲を拡げての開催となりました。1995年の第19回人間-生活環境系シンポジウムでは大会長を務めることとなって,研究室の院生・学生のみなさんの活躍で乗り切ったという歴史があります。
 次年度は第4回ICHES(人間-生活環境系国際会議,北海道大学)として開催されます。

 今回,宇野勇治先生(愛知産業大学)は,現代住宅を対象とした開口部の形態と配置方位に関する研究を発表しておられました。先日の学習ゼミ(山田君担当)で,クラスター分析の適用事例として紹介されていたのが,宇野先生の博士論文の一部でもある民家の開口部の形態と配置方位の研究ですが,その現代住宅版が発表されていたというわけです。
 兵庫県立大学の相馬君,永田君は今回もがんばってポスター発表をしていて,毎回,着実に研究が進んでいるようです。筑波大学の豊川さんに再会しました。今回もタテグルミの発表で,がんばっています。
 野澤巧君(名古屋工業大学)は,江戸名所図会を使って,隣接緑地があると緑被率が4%向上したことに相当するという興味深い発表をしていました。環境的な内容を,歴史的視点で研究することも重要ですね。

 今回は,「越後上布のできるまで」,という伝統工芸士さんの特別講演があり,重要無形文化財について,学ぶ機会がありました。現物に手を触れてきました。東京で働いておられたお嬢さんがヨーロッパ旅行をして「伝統」の良さに気づき,実家に戻ってあとを継ごうとされた,というお話には感銘を受けました。
http://kotobank.jp/word/%E8%B6%8A%E5%BE%8C%E4%B8%8A%E5%B8%83

 ポスター発表は,やや狭い会場でしたが,熱気あふれる質疑が行われて,MC院生もがんばっていました。

 帰りの飛行機の窓から撮影した大阪の夜景です(ぶれていますが)。伊丹空港への着陸15分前くらいです。