卒論提出まであと6日

松原です。
 卒論提出まで,1週間を切りました。2月4日の16時〜17時に提出しないと,留年になってしまいます。梗概を早く仕上げて,再度卒論本体の仕上げにかかろうという計画で,それぞれ頑張っています。今年の4名は,それぞれ個性的で,各自のペース,やり方を貫いているように思います。昨年は女性4名の団結力(?)を感じたのですが,学年によって,雰囲気は大きく異なります。それでも,どんな用語にするか,どんな文章表現がよいのか,という点では,お互いにサポートしあっているようで,「研究室」の雰囲気は盛り上がっていると思います。卒論梗概は2ページなのですが,一つ一つのセンテンスが無駄のないものに仕上がってくると,非常に内容の濃いものになります。大学4回生でここまで書けるんだ,というものが仕上がります。僕は,どうしても,研究者のような意識をもっている学生をイメージしてやりとりをするので,「こうしましょう,こうしなさい」と言いません(言えません)。先日の世代論も意識しつつ,指導者としてのモデルチェンジをしつつありますが,それほど短時間では変化できません。
 赤ペンを入れたり,直接に会話をしたりして,要するにこのデータからどういうことが言えるのか,をやりとりします。「こう書きましょう(書きなさい)」,と言ってしまえばそこで学生の思考は停止しますが,「君はこういうことを言おうとしてるのかな? だったらこういう表現になるよね。それとも,ああいうことかな? その場合は,こんな用語を使うべきではないかな。」と言った調子なので,ずっと思考を続けなければなりません。そんな教員のキャラクターを受けとめているうちのゼミ生たちは,「こういう根拠で,こう書くことにしようと思います」というレベルの思考に到達するので,着実に成長しています。専門分野の知識・技術を身につけるのは当然ですが,論理的に思考して,言葉のキャッチボールを的確に行う訓練は,別のものです。「で,結局,どう書けばいいのですか,(先生が決めて下さい)」と,せっかちにいうような短気なことでは,論理的思考力もコミュニケーション能力も伸びません。社会に出る人も,進学する人も,数年後にはこのような地味なやりとりの価値を実感してくれるだろうと思っています。
 さて,本日の1枚は,烏丸御池ニチコン本社ビルです。「ぼんぼり」をイメージしたファサードと聞いていましたが,写真を撮ったのは初めてです。環境・設備学的には,ダブルスキンを使用しているパッシブ建築でもあります。竣工前に現場見学をさせていただいたので,印象に残っています。