環境と人間の世紀に....

松原です。
 開講直前まで,論文に取り組んでいたので,授業とゼミに関してはスタートダッシュどころか,ややもたついた1週間でした。先週はガイダンスが中心でしたが,来週からは通常の授業に入りますので,この週末にはいろいろと準備が必要です。研究室の配置換えも次の水曜日に落ち着く予定ですので,ゼミ生も研究に打ち込めるだろうと思います。
 本日のタイトルは,拙著「環境と人間の世紀における建築学へ」(建築雑誌 2000.12)からとりました(下記URL のCiNii論文PDF-オープンアクセス,をクリック)。この短文は「行く世紀、来る世紀1」という特集に寄せたもので,去りゆく20世紀と来る21世紀を迎えるにあたってのエッセーです。読み返してみて,すでにこの時点で,こういうことを書いていたのだなあ,と思いだし,自分で書いた論文や論説を読み返すことが,不足していると感じました。先日の「建築環境工学1」のガイダンスで,ヴァナキュラー建築のことに触れたのですが,この記事にも言及しておくべきだった,と後悔しています。また,最後から11行目の「生理学,生物学,心理学,心身医学,生命倫理...などもカリキュラムに組み込まれていくだろう」というのは,限られた単位では困難ですが,僕のイメージは,現在の1回生配当の「人間生活と環境」で,少しだけ実現に近づけるように努力しています。10年以上前の記事を読みながら,まだまだ先は長いと感じています。というよりも,簡単には到達できない理想を描き続ける限り,学者の脳は現役でいられると思っています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003809179
 本日の,北大路橋から上手の賀茂川左岸です。桜は今週末までは持たないだろうと思っていましたが,しだれ桜も含めて,意外に頑張っていました。