研究ゼミと学習ゼミ

松原です。
 ここしばらくは,仕事に追われて,更新が鈍っています。
 今年のゼミは,少しやり方を変えようかと思っていたのですが,現時点では,これまでと同様,水曜日の研究ゼミと金曜日の学習ゼミです。研究ゼミで,少し変わったのは,研究室の論文読みの期間を短くして,各自の問題意識に関わる論文読みと自分の問題意識を報告する内容にしたことです。いずれのゼミにしても,その担当する時間は,自分が参加者に伝えたいことを一生懸命伝えるという気持ちで担当してほしいと思っています。教員をみて「この程度でいいですか?」ではなく,参加者全体をみて,「理解してもらえましたか? 分からないことはないですか? 有意義な時間になっていますか?」という気持ちで,担当してもらえればよいと思います。学習ゼミは,統計と多変量解析の勉強会です。わからないこと,難しいこと,を少しでも理解できるように,食い下がる気持ちがあれば,人生道が開けると感じてもらえればよいと思っています。
 さて,少し古いのですが,「幅広い知識 仕事の武器」(京都新聞 2011/04/06)という記事の内容が興味深いので,ご紹介しておきます。舘野さんという輸入車のセールスマンのお話です。「私と新聞」というシリーズですが,会社でトップセールスマンであるこの方は,毎日3紙をじっくりと読むのだそうですが,「どんな話題にも対応できないとセールスができない」「成功者といわれる皆さんは、基本的に新聞を読むアナログ派の人たち」という言葉が書かれています。僕が面白いと思ったのは,パソコンやスマートフォンなどデジタル機器やインターネットを駆使して,情報収集をしている人が,成功しているようなイメージがありますが,そうではないらしいということです。これまでにも,言語力,コミュニケーション力が大事らしいと言ってきましたが,この記事もそれに関連するように思います。短時間に,膨大で細切れの情報を集めているよりも,きちんとした本や新聞記事をじっくりと読んで,思考を練ることが重要なのではないか,と思う次第です。自分自身が,短い時間に細切れの情報を得て,振り回されつつあるので,行動をあらためたいと感じています。
 本日は,山の景観の写真です。常緑樹のシイが増えて,落葉樹が駆逐されつつあり紅葉しなくなりつつあるとのことです。写真ではシイが開花して黄緑に見えているようです。景観の問題でもあり,生態系の問題でもあります。気候的にはシイが増えるのは当然で,景観を守るためには,人が手入れする必要がある,と田中和博先生(森林科学科)のお話です。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/special/ecology/eco/eco73.html