仕事の文書

松原です。
 9月も最終日になり,本日から後期の授業が始まりました。実験も本日で終了し,アンケート用紙の内容もほぼ決定しました。みなさん,お疲れ様でした。就職が内定している人達は,たいてい来週が内定式なので,あわただしいようです。
 さて,本日開講ということで,1回生配当の論文講読法Iの第1回目でした。7〜10名程度の学生のグループ毎に専任教員が配置されて,仕事の文書作成の基本をみっちりと学んでもらう科目です。教員毎に特色があるのですが,僕は「理科系の作文技術」(木下是雄)をテキストに使用して,用件をできるだけ短く正確に伝える文章の作成方法を学び,実際に文章を書いて,お互いに批評をし合うという内容にしています。我が国の国語教育が,小説やエッセーなど情緒的な文章の学習の比重が大きく,新聞記事や論説文など事実を正確に伝える文章の学習の比重が小さいので,大学のレポート・卒論などに取り組むためにこのような授業が必要なのです。教員の担当は,ほぼ隔年ですが,前回あるいは前々回に担当した時の先輩の文章やレジュメを見せて,この半期でこのレベルまで到達することを目標としています,と宣言します。合わせて,少人数なので,できるだけ意見交換を活発にしたい,雄弁に話せることをめざして欲しい,と伝えます。どこまで到達できるかは,このグループの雰囲気にも大きく依存します。前向きな人が多ければ,かなりのところまで行きます。本日の感想の紹介です。「この半年でレポートを書いたり,ゼミでレジュメを作ってその内容を発表することが数回あったが,どのようにしたらいいかわからず,ただだらだらと文字を埋めると言うことが多かったので,この授業でしっかり情報を集めて,その内容を簡潔にまとめて発表するという能力を身につけたいと感じました。」
 日頃,ゼミでの院生・学生指導も,文章に赤ペンを入れることにかなりの時間をかけています。そういう意味でも,頑張っておく意義のある授業だと思います。


 論文講読法のスナップで,全員の承諾をえています。今年の僕の担当は7名です。