住居気候談話会

松原です。
 本日表記の研究会(別名ハウスクリマ)があり,研究室からは,福坂さんが発表しました。
 昨年までは,前半か後半の司会を担当したのですが,今回は司会もなく,落ち着いて発表を聞くことができました。なかでも,渡邊慎一先生の「インターネットを利用した炬燵の使用実態に関する調査」に注目しました。まだ,途上の研究とのことですが47都道府県を対象として,炬燵の使用開始時期と使用終了時期を調査して,炬燵前線を完成させようという狙いなのです。普及率は最新の統計では,全国平均で80%弱であり,最高は群馬県の96.3%,最低は北海道の21.0%だそうです。炬燵前線という言葉は,大後美保先生がすでに1955年に使用しておられたので,渡邉先生の発案ではないようですが,ほのぼのとした研究の面白さを感じました。47都道府県の調査を行うのは通常ではなかなか難しいのですが,インターネット調査という方法によって可能になったようです。もちろん,郵送調査などでも委託をすれば可能でしょうが,経費は WEBの方が経済的のように思います。
 若手の棚村先生は,非常にテンションの高い口演でした。僕の世代は(出身研究室の雰囲気かも知れませんが),地味でぼそぼそと話すのが研究者であるかのようなイメージが強いので「最近の若手は,欧米のような自己アピールを要求されているのだ」とあらためて実感しました。懇親会でこのことをお話したところ,スピーチで「たしなめられました」とおっしゃっていましたが,たしなめたのではなくて,「(インパクトのある発表をしなければ,という)環境におかれているのですね」という感想を述べたということです。評価する側が,印象に影響されるからでもあります。


「写真の解説」
御池通には,南北の通りの名称のおしゃれなサインが設置されています。これは衣棚通りのものです。