愛媛大学FDの教員研修について

松原です。
 12/14の朝日新聞に,愛媛大学が来年度以降採用する若手教員に100時間の研修を義務つけという記事がありました。教育60時間,研究20時間,組織運営20時間の研修を3年間で修了し,任期付き若手教員がテニュア(終身雇用)になる条件とするのだそうです。小中高の教員と異なって,大学教員には教職免許がなく,教育実習などもありません。個人の判断で,授業も研究も,校務も行っています。この愛媛大学の取り組みは,FD活動と見なされています。この記事を読んで,大学教員の置かれている状況が急激に変化していることを感じました。新聞記事によれば大学が『少子化の影響で,以前より学力や学ぶ意欲が低くても大学に進学しやすくなった。教員には,学生達の興味を引いたり,力を伸ばしたりする力量が以前よりも必要だ』と判断したそうです。また『教員に求められる能力は多様化している』と書かれています。強く同感する部分がある反面,こういうやり方がベストなのか,という部分とがあります。学習指導要領のような画一性を持たないのが大学教育の良さだと考えてきた教員には多少違和感もあるのですが....。15年ほど前に府大から大手の大学の大学院に進学した先輩が,「○大に行ってみて,府大の先生方がいかに学生に(興味が持てるように)サービスしてくれていたかがわかりました」と言っていたことを思い出しました。少なくとも当時の府大の教員は,評価できる状況だったようです。
 ちなみに,府大のFD集会(9/28終了)では,今年度下記のように,学生の参加を求めることとしました。結果的には,わずかな数にとどまりましたが,これも大学側の意欲的な取り組みだと考えています。

「全学FD集会への学生参加を歓迎します。」
http://www.kpu.ac.jp/contents_detail.php?co=ser&frmId=2822