GWに突入

松原です。
 いよいよGWに突入しました。今年は,週末と重なるので,ありがたみが少ないという声もありますが,講義準備など一息つける大切な時期です。GWがあけると8月半ばまでカレンダー通りとなります。
 さて,3回生環境心理行動学は3回を終えました。先週はアフォーダンスの内容,その前の週は,近代主義建築を見直すきっかけとしての環境心理学の役割と,その中で発展してきた人間モデルについてです。当日の課題として,どのような人間モデルがよいと思うか,という問いかけに回答してもらいました。今年は,問いかけの意味をできるだけわかってもらえるように努力しているつもりです。また,正解が単純ではない問いかけに対して「考える」ことの大切さも伝えています。例年多いのが,「自分自身をモデル(として想定してきた)」という回答なのですが,今年は,少なかったのが特徴です。ユニバーサルデザイン的な考えとしては「高齢者でスムーズに動けない人,けがをしている人,子供」が代表的ですが,個人差のある前提として「各種特徴的な人間モデルを想定して,それらを平均する」というものが見られました。ユニークな回答として「人と人とのゆるやかなつながりを求める人間(美しさ,環境を求める人間よりも)」というものが,ありました。これは,Peter Jay(1966)の審美的(aethetic)人間,機能的(functional)人間,環境的(environmental)人間という例示を意識しての回答ですが,なかなか面白い発想だと思います。建築計画原論の発展としての建築環境工学というスタンスからの講義です。建築計画の先生の「環境心理学」とは,少しスタンスが異なるかな,と思っています。
 今年は昨年までよりもハイレベルをめざして,自宅学習の課題をできるだけしめして行きたいと思っています。

「写真の解説」
 地下鉄北大路の階段です。蹴上げの部分に,通り名の歌が張られています。『しあやぶつたかまつまんごじょう』,と通勤の最中に何日も復唱すると,それなりに覚えられるものです。『あねさんろっかくたこにしき』,までは知っていましたが,これで,姉小路から五条まで覚えられました。