バリアフリーの必要性

松原です。
 情けない話ですが,指先が化膿してしまい,スムーズに仕事ができない状況です。火曜日の午後に医務室で治療してもらったときに,念のため,お医者さんに言った方がよい,と言われたので,夕方に職場の近くの病院に行きました。先生の看護師さんへの指示の最後に「キョクマ」という言葉が聞こえ「局所麻酔のことかな,そんなに重いのかな?」とふと不安になりました。先生に「そんなに重くはないのですか?」と尋ねたところ「軽くもない,普通や」とのこと。なかなか陽気な先生です。「短時間,激しく痛むけど,痛みに弱いか?」「強くはないですけど..」と返事をしたあと,注射をされて,短時間で手術は終わりました。「もっと早く来れば,薬を飲むだけですんだけどな。もっと早く来なさいや。」といわれました。「先生してはるんか?チョークを使えるようにしておいて上げる。」と厳重にガーゼを巻かれて,右中指が思うように使えない状態になりました。
 バリアフリーデザインという言葉は,研究テーマの一つでもあるのですが,指先がガーゼで太くなっただけで,キーボードを打つことも,お箸を使うことも,非常に苦痛になり,不便さを実感しています。完治するまで顔を洗うにも,入浴にも手袋をしなければなりません。こうなったら仕方がないので,ハンディを持っての日常生活の体験を観察しようと思います。環境や道具がどうなればよいのか,までは考えられていませんが,この状態よりもはるかに不便な生活をしている人達がたくさんおられる事実には,謙虚に向き合いたいと思います。

「写真の解説」
 傷口をぬらさないための手袋です。右手を写真をとるには,左手だけでシャッターを切るので,ちゃんと撮影するのは困難です。