2013建築学会大会

松原です。
 8月30日から昨日まで,建築学会大会が北海道大学で開催され,僕自身は1泊2日の参加でした。新たな情報や知識も得られましたが,ここしばらくの睡眠不足がたたって,会場で少し居眠りをしてしまい,反省をしています。今回の発表の中では,土川先生(兵庫県立大学)の「障碍者・環境弱者のための温熱環境プロフィールに関する研究 その1 その必要性と方向性」に注目しました。僕が30年ほど前に口頭発表していた文献を引用して「松原ら 5)は「生活」と「人格」を媒介させて温熱環境の 影響を見ることを提案している。「人格」を「あらゆる環 境に対する永続的な反応性」と定義し、概念モデルを示 している。これには障碍者等についても包含することを 示唆している。」と述べておられます。土川先生の研究室では,体温調節の機能障碍をもつ方を対象とした研究をされていて,その発展として「人体-福祉機器-都市・建築空 間連携システム構築」を考えておられるようです。僕が院生の頃に考えていたのは「理屈」でしたが,この発想に関連するこのような具体的・実践的な研究が発展しているということです。Personality という概念に温熱環境に対する反応性を含めよう,というのが僕の考えだったのですが,その発想を受け止めていただけたことがうれしいです。僕自身も,30年前の思考を今日的に発展させる機会にしたいと思います。


「写真の解説」
 会場となった北海道大学の正門は東向きなので夕方には逆光になります。建築学会,生気象学会,ICHES(人間生活環境系国際会議)など,何度も来ています。札幌駅から徒歩10分程度なので,非常に便利な場所にあります。