環境工学のコメント続き

松原です。
 先週の授業に対する学生の感想を続けて紹介しておきます。前回の論点に関しては,別の学生ですが「建物というのはあって当たり前なので,実感は無かったのですが,屋根,開口部等すべてに意味があるんだなと思い,再度建物を見てみようと思いました」というものがありました。通風,採光,受熱等の機能と,形態的な印象は,建築の各部位が同時的に持っている性質であることに気づいているという点で,一歩前進です。また,プリントでオープンスクールの事例を紹介して,通風のメリットと音のデメリットのことに触れたところ「片面から考えると素晴らしい機能であっても,他面から考えるとデメリットになるものもたくさんあると思うので,課題で設計を行う時は,広い視野で室内空間を考えることができるようになりたいです」「通風のメリット,デメリットの他にも,人と人との関係としては,いじめが少なくなると聞いたことがあります。設計で人間関係をデザインできるというのは,この学科に入って一番感心したことです。」
 後者は,建築環境工学と環境心理学のオーバーラップする内容なので,学生のこういう反応は,ありがたいと思っています。前者はあらゆる事柄を多面的に受け止める姿勢として進めたいことですし。


 夜の京都コンサートホールのアプローチです。デジカメでの撮影なので,ぶれもありますし,なかなか難しいです。