15後期-学生による意見調査

松原です。
 後期は学生による意見調査の対象科目を「建築環境工学II」としました。記名の自由記述は,各教員が授業改善の参考にすることになっています。あまり強い批判がないのは,この頃の学生気質かなと思いますが,肯定的な意見の中で,7名の人から,毎回の本の紹介がよい,という声があり,喜んでいます。「あまり本を読んでいません」という声を聞くことが多かったので,どうかな,と思っていたのですが,今年は,難しい専門書は減らして,新書など「ちょっと読んでみようかな」と思えそうな本を増やしたことが良かったかも知れません。また,僕が読み込んだ証拠のある書き込みが多く,手垢で汚れた本を意図的に紹介しました。「教科書には載らない部分に知恵があるし,本当の魅力があるので,様々な本を紹介して世界を広げてもらったことには,大変意義があったと感じます。」「毎回,授業で本を紹介するやり方は今後も続けて欲しい。」「参考文献も難しいものもあったが,様々な視点の本があり,面白かった。特に残響2秒,みたいな本が印象に残っている。」といった具合です。授業の意図に関しては「環境デザイン実習で気づくべき光,風,地形等について環境の側面を学ぶことができ,貴重だった。」「...普段,私は平面的に考えがちだったが,立面や断面からも考えるようになったり,新しい視点で考えることができるようになった。」等の声もあり,それなりに教員の思いは伝わったかな,と感じています。あわせて「毎回,他の人が書いた感想などへのコメントを聞くのが面白かったです。自分にはない視点での意見が多く,ためになりました。」「感想を紹介するというスタイルは,他の学生の考えていることを知るきっかけになり,とても良かったので続けて欲しい。」と言う声には,励まされます。毎回,3-6名程度の声をピックアップして紹介するのですが,実は,結構考えて選んでいるのです。それなりに深く考えているもの,ユニークなものを選ぶことが多いですが,今年気をつけたのは,取り上げる人が偏らないように,ということです。「自分の声も取り上げてもらえた」という気持ちをモーティべーションにつなげて欲しい,と考えたからです。このことについては,確証は得られませんでしたが。



 賀茂川の工事の様子です。流路は狭くなるようですね。