下村先生の最終講義

松原です。
 前回の反省にたって,研究室の現状よりも,研究室とメンバーはこうあって欲しいと言うメッセージを発信していこうと思うようになりました。デスクスペースやパソコンなどの条件を用意しているので,それに見合った稼働率を期待したいですし,充実した院生・学生生活とはどんなものか,を一緒に考えていけるとよいと思います。
 さて,大学では教員が(定年)退職する場合に,「最終講義」をしていただくことが通例です。さる16日(木)に,本学科の下村孝先生(ランドスケープデザイン,特任教授)の最終講義が,第7講義室で開催され,115名の参加がありました。タイトルは『「京都の住居・建築系学科におけるランドスケープ学の意義と役割」私論・試論』というもので,住居学科が1997年に環境デザイン学科に改組されるにあたって,初めてランドスケープの研究室を立ち上げていただき,今日まで発展させて来られた歴史とその思いを語っていただきました。前日に,お部屋に立ち寄ったときに,「スライドが300数十枚あって,なかなか時間内に終わることが困難だ」とおっしゃっていたのですが,当日は,若干は削減されたようですが,多数のスライドを駆使されて,たいへんに密度の濃い最終講義を聴かせていただきました。前回のブログが「スライドを使わない講演」だったのですが,下村先生は「スライド(プレゼンソフト)を駆使した講演」の典型です。文字の色にもこだわる先生なので,山吹の話の時には,緑のフォントの色がやや黄色がかっています(スライドのデザインは,常に「緑」が基調です)。僕たちも将来的には,「その日」がやってくるはずなのですが,これだけの密度の講義を見せられると,大きなプレッシャーです。今から準備しておけば大丈夫でしょうが,そんなヒマがあったら,少しでも研究を進めたいと考えるのが常です。僕は,おそらく「その日」が目前に迫ってきて,あたふたするのだろうと自嘲的に想像してしまいます(笑)。とはいえ,常にこれまでの成果を振り返っておくことの大切さに気づいてきましたので,最終講義のためではなくとも,HPなどできちんと発信できるようにしたいと思います。


「写真の解説」
 田中研究科長が,下村先生のご経歴を紹介されました。座ったまま撮影したので,あまりよい写真ではありませんが。