試験の1週間前

松原です。
 本日は,補講日で建築環境工学の補講を行いました。先週は,テキストを進むことを重視して,配布プリントをやめたのですが,「残念でした」という声があったので,配布プリントも使用しました。建物の表面積のプリントでしたので,集合住宅の中間部住戸は,端部住戸,最上階住戸に比べて,外気との接触面積が小さく隣接住戸との間の熱交換が大きいこと,周囲よりも暖房時・冷房時の設定温度をそれぞれ高め・低めにすると,光熱費が節約できること,などを話しました。これに対して,いくつかの反応がありました。「知識を身近な生活に使えていると実感する瞬間はどんなささいなことでも嬉しいです。友達が北海道の大学に通っているんですが,北海道での下宿選びのコツが"角部屋ではなく,なるべく上下左右囲まれている部屋を選べ"とのことでした。今日の雑談がまさにどんぴしゃでした。授業を受ける前には,工学に興味ないと思っていたのですが,意外に身近で面白かったです。」また,講義のまとめと,試験範囲の説明をしました。そちらの反応も紹介しておきます。授業を受ける前は,理系科目なので不安しかなかったという内容につづいて「しかし,実際に授業を受けて見ると,私が勝手にイメージしていたものとは違いました。まずは,他の学生の意見紹介から始まり,プリントでの事例などを見ての学習,計算に加え先生のお話もたくさん聞くことができ,苦手意識を持っていた私でも,すんなり授業に耳を傾けていました。他の物理系の授業は正直聞いていても全く分からないものもありますが,この授業は楽しかったです。テストは本当に不安ですが,授業を受けていたように楽しみながら勉強したいと思います。ありがとうございました」と。文系型でも入学できる本学科で,必修科目としている以上,全体に目を配って授業をする姿勢を重視していますが,こういう感想を寄せてくれると疲れも吹き飛びます。教育者としては「そっぽを向かれたら仕事にならない。いかに興味をもってもらうか,が重要。」というポリシーですので。もちろん,こういうポリシーに対する批判もあるだろうと思いますが,僕自身は,実践の手応えを頼りにこの内容を継続・発展させています。みなさんが試験勉強も頑張ってくれることを期待しています。

先日,列車を待つ時の前の人の「対人距離?」の感覚に違和感を覚えて,証拠を残しました。右下が僕の靴,左が2番目の人です。列車を待つのであれば,もっと詰めて欲しいわけです。スマホの操作に気をとられて,という説明になるのかも知れませんが,それでも,乗り場で整列をしているという意識があるだろう,という前提の議論です。環境心理行動学の次回の内容がまさに「対人距離」なので,教材にも使えそうです。