生気象学会の公開講座

松原です。
 第50回日本生気象学会が本日から5日まで京都女子大学で開催されます。本日は,幹事会のあと,公開講演会として「天候の変化と気象情報に関する話題」(南利幸),監察医からみた暑さ寒さとヒトの死因」(福永龍繁)という2題の講演がありました。気象予報士の南さんは,テレビでよくみる人もいるかと思いますし,僕自身もバイオクリマ研究会などでお話を聞いたことがあります。福永さんのお話は,ほとんど知らなかった監察医のお仕事に関わることで,たいへんに勉強になりました。東京都監察医務院では東京都23区内で発生するすべての「異状死」の検案を行い,死因の不明な場合に解剖を行っている,と予稿の冒頭に書かれています。このことの意味は「公衆衛生の向上」「衛生行政への貢献」「死因の究明と犯罪の発見」等なのだそうです。死因が熱中症と思われても,実は肺炎だったという例もあるそうで,監察医が解剖を行うことを重要性を強調しておられました。しかし,この監察医務の仕事は,縮小される傾向にあり,京都ではかなり前に廃止されているそうです。国民一人あたり200円程度の予算でこの制度を確立できるとのことで,その意義を力説しておられました。自分の知らないことがたくさんあることに気づかされた講演会でした。

東京都監察医務院
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kansatsu/a_kansatsu/index.html

明日から学会発表が始まり,研究室からは,明日4日の午後に柴田さん,福坂さんの口演,5日には宮川さんのポスター発表があります。僕は4日午後の座長を務める予定です。地元京都での開催なので,みんなで頑張ろうという訳です。


 講演会の様子です。フラッシュをたかずに撮影するには,この程度の写真になってしまいます。もう少し高級なカメラが必要かも知れません。