17環境心理行動学を終えて

松原です。
 来週は成績登録の締切なので,レポートの採点などに追われています。「環境心理行動学」の最終レポートにあわせて,課題を終えての講義の感想も集めました。リップサービスもあるかと思いますが,肯定的な評価が多くて,手応えは感じました。他の科目も含めて,コミュニケーションシートへの回答は,原則として,受講生全員に対して読み上げることにしています。同じ講義内容に対して,自分とは異なる受け止め方を知ることに意味があり,それは教育的であると思うからです。

 「今回、環境心理行動学を受講して、アンケート調査の仕方、研究の取り組み方を学ぶことができた。実際にこのような調査を行う授業が今までなかったので、少し難易度が高い授業となったが、最後までやりきることができ、達成感がある。どこかデザイン実習と似ている感覚があった。自分で問題意識を持ち、その問題意識の内容に似ている論文を読み、自分の知識をつけ、先生とエスキスを行い、自分で質問文を考えて、友達に回答してもらい、集計し、考察するということをこの期間でやりきったことが何か今後に繋がるだろう。...」「...授業の感想としては,同じ環境デザイン学科の学生がどのようなことに興味を持ち,疑問を抱いているかが最終レポートを見てわかった。それぞれに違う住まい方をしている分,それだけ異なる調査,結果が得られていて,このように調査をとり,とられながらいろいろなものを見る大切さを再認識した。...」「環境心理行動学の授業を通して、人間の心理・生理・行動面と環境デザインの関係性について学んだ。視覚や聴覚が、人の生活しやすさに関係することを改めて知ることができたと感じている。また、自然環境は人の心理に大きく影響してくることが分かった。気温の上昇は、人の攻撃的な感情を高めることが分かっている。さらに、気温は感情だけでなく行動にも関係してくる。このように、人間へ影響を与える自然環境を、どのようにコントロールするべきかを考えていく必要がある。考えていくことで、都市・建築・住宅・暮らしを、どのようにデザインしていくのか、ということにもつながっていくのではないだろうか。」「本講義の内容の中で、デザインと人間の心理との関係についてのことが強く印象に残っている。デザインというと一般的には見た目がどうかという部分で評価されてしまう傾向にあるような感じがするが、見た目的には普通であっても実際に持ってみたときにその良さを感じたり、普通のものを組み合わせることで特別なものに感じたりというようなこともある。将来的には、人の感情に作用するようなデザインというものを追求していきたいと思う。」


 この頃は,宇治に行くことが増えました,宇治川橋近くにある紫式部像です。