主体性・創造力

松原です。
 本日,修士研究発表会が終了しました。僕の指導の院生がいなかったので,やや気楽でした。指導している院生がいると(ほぼ毎年ですが),発表や質疑がうまくできるか,とか想定外の質問を受けて教員が緊張したり等,やや神経を使いますが。
 さて,昨日の朝日新聞に「主体性・創造力が欲しい 企業,学生・大学に不満」という記事が掲載されていました(経団連会員企業等への調査)。大学生の採用で重視することを5点満点で評価してもらったところ,「主体性」4.6,「コミュニケーション力」「実行力」4.5だったとのことです。また「最近の学生に不足している素質」という質問には,「主体性」89.1%がトップ,「能力・知識面での不足」については,既存の価値観にとらわれない「創造力」76.5%がトップとのことでした。大学に取り組みを期待することとしては,「教育方法の改善」76.5%でした。
 大学の教育は企業への就職だけが目標ではないので,この結果を見る上で注意は必要ですが,無視できないものでもあります。この記事を紹介しようと思った理由は,僕が教員として,学生を見て感じていて,努力していることに近いからです。「創造力」に関連する過去の記事は,「正解のない問いかけ」(101125),「新たなゼミの試み」(101211),「自分自身の発想に到達すること」(101212)などがあります。主体性については,知的好奇心をもって,どんどん勉強をする姿勢をもっと期待したいと思っています。教育者として,何を目標とするか,は重要なことだと考えています。研究者と教育者の両面を持っている職業人ですので,いろいろなスタンスがありますが。